The 99th All Japan Tennis Championships
三菱電機ビルソリューションズ 全日本テニス選手権99th
[女子シングルス準決勝] ○清水綾乃(Club MASA)[1] 6-0,6-2 ●村松千裕(グラムスリー)[8]
■ともに98年生まれの20歳。村松は四大大会ジュニアなどで活躍、ITFジュニアランクを26位まで上げたが、清水はITFジュニアの出場機会は少なく、最高ランクは246位にとどまった。プレースタイルも対照的だ。清水が低い弾道の強打を連発すれば、村松は球種や弾道の高さを打ち分け、配球のうまさで得点する。同級生の二人が戦った準決勝は予想外の展開となった。
■準々決勝まで苦戦続きだった清水が、精度の高い強打を続け、ポイントを重ねる。「自分のプレーをするだけ」と話していた通りの、シンプルで力強いテニスだった。村松は持ち前の早い展開を試みるが、実を結ばない。立ち上がりから清水が7ゲーム連取で勢いに乗り、最後まで流れを手放さなかった。
■所要時間62分の快勝を清水が振り返った。「昨日(準々決勝)までは、勝ちたい、勝たなくてはいけないという思いがあったが、ベスト4に入ったのも初めてで、千裕ちゃんは強いと分かっていたので--同い年で、私がずっと勝っていた相手でもないので、向かっていけた」。
■準々決勝では「勝てるかなと思ってからミスが増えた」が、ここでは「1点ずつ取ることに集中できた」。第1シードの立場を意識して硬くなることがあったが、ジュニア時代、「上にいた存在、すごいなと見ていた」村松との対戦で、チャレンジャーの気持ちを思いだしたのだ。まさしく勝負の妙、トーナメントの面白さだろう。初優勝をねらう第1シードが、見えない力も助けられ、決勝に駒を進めた。
(広報委員会)
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