The 99th All Japan Tennis Championships
三菱電機ビルソリューションズ 全日本テニス選手権99th
[女子シングルス準決勝] ○日比野菜緒(ブラス) 6-4,3-6,6-3 ●佐藤久真莉(富士薬品)
■「これからのライバルになるんじゃないか」。18歳の対戦相手への日比野の賛辞だ。この言葉が試合内容をよく言い表している。日比野はこの夏、エキシビションマッチで対戦した佐藤のプレーに「フォアハンドは強打はあるがムラがある」との印象を持った。そのフォアハンドを攻めることが試合前のプラン。布石として、高い打点でバックハンドを打たせるためにループのボールを送った。ところが、佐藤はどちらにもうまく対応してきた。それどころか、日比野に先んじてクロスとダウン・ザ・ラインの両方に厳しいショットを打ってくる。世界ランキング71位が、同758位、大会初出場の佐藤のウィナーを見送る場面も目立った。
■第1セットはなんとかもぎとった日比野だが、第2セットは3-6で失った。最終セットも0-2。チャレンジャーの強みで、佐藤の勢いが増す。それでも日比野は持ちこたえた。3-3からのサービスゲームでは40-0から挽回されてデュースにもつれたが、かろうじてキープ、これが一つの分岐点になった。4-3からの2ゲームで日比野が失ったのはわずか1ポイント。これには佐藤も「大事なところで相手は1段階ギアを上げてきた。一気に集中力が上がるのが、違うところ」と脱帽した。
■挑戦を跳ね返した日比野は「彼女がいいプレーをしてくるのは仕方ないので、それを跳ね返せる力は自分にあるはずだと言い聞かせ、チャンスが来るのをひたすら待った」と我慢のプレーを強調した。微妙な判定に激しく抗議する場面もあったが「全体を通して、自分としては、いいメンタルで落ち着いてできた」と振り返った。相手は全力で挑んでくるし、その分、プレッシャーがかかるのも覚悟の上で臨んだ大会だ。「私の中ではツアー優勝と同じくらい価値がある」と位置付けるタイトルまで、あと一つとなった。
■決勝で対戦する秋田史帆(橋本総業ホールディングス)は木曽川ローンテニスクラブの先輩で、幼い頃は「秋田選手みたいになりたいと思って頑張った」と日比野。日本一を懸けて臨む試合に、日比野はこれ以上ないという対戦相手を引き当てた。
(広報委員会)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから! http://www.jta-tennis.or.jp/tennisfan/tabid/105/Default.aspx 「日本テニス協会公式ブログ」はこちらから! http://jta.blog.so-net.ne.jp/
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