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【男子シングルス準決勝】
○白石光（SBCメディカルグループ）　2-6, 6-3, 6-2　●上杉海斗（江崎グリコ）

■最終セットを5ー0でリードしても、白石は「また強打が続いて、逆転されるんじゃないかと怖かった」という。それほど、上杉のサーブとフォアハンドの威力はすごかった。第1セットは2－6と一方的に奪われた。

■上杉の強打に押されながらも、白石は冷静だった。「これまでの試合でも上杉さんの出足はすごく勢いがいい。でも第2セットから緩む部分も出て来ていた。第2セットから、いいボールを打たれても気にしないようにして、セカンドサーブに集中しようと切り替えた」。上杉のファーストサーブには、少し下がってとにかく返すことに徹した。ポイントを奪うと声を出して自らを鼓舞した。相手のサーブ・アンド・ボレーに対し、パスを放ったり、ボレーをミスさせて、たった1度のブレークチャンスをものにした。

■とにかく粘ってラリーに持ち込むプレーで、上杉のスタミナを消耗させた。最終セット第8ゲーム、上杉は白石のロブに対してまた抜きショットを見せて観客を沸かせたが、ポイントを決めた後はうずくまるほどの消耗ぶりで、スマッシュミスで勝負が決まると、コート上で大の字になった。

■170センチと小柄だが、ストロークとフットワークには定評がある。全国中学生、高校総体、全日本学生と全日本がつくタイトルを取ってきた。今春、早大を卒業した23歳は「プロになったからには全日本も取りたい」と思っている。「決勝進出は思ったより早かった」といいながらも、「（決勝でも）粘り合いになったら勝てる体力があると思いたい」と控えめに自信を表した。念願のタイトルまであと一歩だ。

（日本テニス協会広報部）

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから！
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