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［女子シングルス１回戦］
○小堀桃子（橋本総業ホールディングス）　6-1,7-6(5)　●大前綾希子（橋本総業）

■16年大会優勝の大前と一昨年準優勝の小堀の対戦は、流れがなかなか定まらない試合になった。第１セットは小堀のペース。攻撃的なショットの精度が高く、大前のショットを少しずつ狂わせた。このセットは小堀の６－１。しかし、セット終盤から大前が修正を図ったことで、第２セットは情勢が変わった。「ファーストサーブが入ってきて、大前さんがリズムをつかんだ」と小堀。最初のセットとは一転、０－４さらに１－５と引き離された。

■この状況を、小堀が独特の言葉選びで振り返った。「自分でもファイナルセットかなと思っていたが、１－６で取られるとゲームの取り方が分からなくなりそうだなと思い、少しゲームが取れてからファイナルに行きたいと思いながらやっていた」。この開き直りが功を奏した。小堀が５ゲームを連取、セットの行方は分からなくなった。タイブレークにもつれたが、小堀は序盤の好調さを取り戻し、難敵にストレート勝ちを収めた。

■今季は夏場に体調不良で一時離脱した。だが、８月に復帰すると、９月のＧＳユアサ（ＩＴＦ　Ｗ35､京都市）で６年ぶりのＩＴＦ大会優勝を果たした。「あんまり気負うことなく、プレッシャーを感じずにできているかな」と､離脱が結果的に精神面のリフレッシュにつながった。今大会にも同じような精神状態で臨むことができているようで、「例年よりはあんまり緊張していない」という。ランキングが下がり、予選からの出場となったが、「チャレンジャーだなっていう気持ちで、できている」。全日本では準優勝のほかにも８強入りが３度と、実績十分。俗に言う「迷惑ノーシード」だ。気持ちの持っていき方がうまくいっているだけに、大会の台風の目になりそうだ。

（日本テニス協会広報部）

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから！
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