最新レポート

【男子シングルス準々決勝】
〇伊藤竜馬（興洋海運）　６－４、６－３　●松田龍樹（ノア・インドアステージ）

■マッチポイントでスマッシュを相手コートにたたきつけた伊藤が、コート上に大の字に倒れこんで喜びを表した。ノーシードで１回戦から出場して、２度のフルセットを含めて４試合を勝ち抜いてのベスト４進出。これが現役最後の大会だけに、スタンドのファンも大声援を送ってくれる。「夢のような思いで戦ってま～す」。コート上のインタビューで伊藤が声を張った。

■前夜の３回戦で３時間近い試合を戦った３６歳に疲労がないはずがない。サーブ１本でポイントを狙った。エースは７本だったが、それ以上に松田に返球を許さぬウィナーが多かった。相手の第２サーブはリターンで攻め立てた。ラリーもペースを落とし、ここぞという場面で強打を見舞った。ネットプレーは松田にうまく対応されたが、省エネテニスで合わせて５度のブレークで果たした。

■「久しぶりにフォアがいい感覚で、最初からとばしていけた。２セットで終わらせることができて、体力をセーブできた」。記者会見の伊藤は満面の笑みを浮かべての受け答えだった。「驚きもありつつ、自分のプレーができればこの結果もありかなと思っていた。ベスト４もうれしいが、伸び伸びできているのもうれしい」。準決勝ではストローク力に定評がある磯村と当たる。「まずは明日。明日はタフマッチになると思う」。伊藤が自分に言い聞かせるようにうなずいた。

（日本テニス協会広報部）

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから！
http://www.jta-tennis.or.jp/tennisfan/tabid/105/Default.aspx