[ダブルス]
○ケビン・クラビーツ/ティム・プッツ 6-3,7-6(4) ●綿貫陽介/柚木武
■ダブルス世界ランク12位のクラビーツ、13位のプッツのコンビは手ごわかった。ペアとしてドイツのデ杯史上最多の14勝1敗と、十分な実績がある。重圧のかかる試合を多くこなした勝負強さをここでも発揮した。日本の添田豪監督は「タイブレークなど大事なところで、絶対にファーストサーブを入れ、リターンをミスしてくれない。そこの差はあると感じた。競ってはいるけれど、正確性、技術面においてはこちらが足りない部分が多かった」と完敗を認めた。
■第1セット、柚木は2度のブレークを許した。サーブが武器だが、リターンを確実にコートに収められ、日本ペアは3球目の対応が甘くなる場面が目立った。第2セットはブレークで4-2としながら、次の柚木のサービスゲームを取れなかった。6-5からのクラビーツのサーブではセットポイントが3度あったが、生かせなかった。タイブレークでは、直前のゲームで窮地を脱して勢いづいたドイツペアにリードを奪われ、挽回できなかった。
■柚木は「サーブのキープ率がかなりひどくて、正直そこは勝負を劣勢にした一因だと思う。不甲斐ない」と悔しさをにじませた。綿貫は苦しんだ柚木のサービスゲームについて「僕がネットでプレッシャーをかけられず、相手に気持ちよくリターンさせてしまった」と振り返った。また、綿貫は第2セット6-5からのリターンゲームに関して「そこがキーポイントだったが、いいプレーができなかったのはすごく残念。僕の力不足を感じた」と反省した。
■ダブルス中心にツアーを回る柚木は、同じくダブルススペシャリストの相手ペアの強さに触れ、「僕らから40-0だろうが、デュースだろうが、相手がリードしている場面であろうが、ダブルス(専門)の選手は、いい意味でいつも通りやる。もちろん、いつも通りにできる勝負強さもある」と脱帽した。
■ここ数年、デ杯戦のたびにファイナル進出への思いを口にしてきた綿貫は、以前、チームメートの西岡良仁に「日の丸を背負ってプレーしている姿を子供たちや応援してくれてる人たちに見てもらいたい」と思いを伝えたことを明かしたうえで、「照準をここに合わせて日々を過ごしていた。勝ちにつなげられなかったので、今は非常に悔しいというか、つらい」と心境を明かした。
(日本テニス協会)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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