[シングルス第1試合]
○西岡良仁 6-3,6-2 ●ダニエル・ミハルスキ
■前日の抽選会で第1試合を引き当て、「スタートから勝利を届けたい」と話した西岡が、期待通りの結果をチームにもたらした。序盤の第3、第7ゲームには相手にブレークポイントを握られる場面もあった。快勝の中で、あえて分岐点を探すなら、ここだ。しかし西岡は「しっかり攻めきって、しのぐ展開」でブレークを許さなかった。相手のミハルスキもこの場面を「彼の方がまさっていた。良いプレーをした」と脱帽した。西岡はリターンのタイミイグが合っていなかったが、「下がって確実に返し、ラリー戦にする」と軌道修正、それが図に当たった。
■第2セットにはさらに集中力を上げ、一度もブレークポイントを握られることなく、大差で逃げ切った。以前の西岡には、楽勝ペースに気が抜けてリズムを失い、わざわざ混戦にはまり込んでいくところがあったが、今は集中を保つコツを把握している。「自分はどちらといえばプレッシャーがあった方がいい」という西岡。そこで、みずから「(試合順)一番手として勝つプレッシャー」という足かせをはめ、それを感じながら試合を進めたのだ。
■久々のデ杯だ。チームに加わるのは19年以来となる。世界ランキングを30位台に上げ、「かなり余裕が出てきた」ことも出場を決めた理由の一つだが、現役時代には一緒にツアーを回ることも多かった添田豪新監督の初陣であったことが、強い動機付けになった。「みんな、添田さんが監督になり、今までのことを考えて一緒に戦いたいっていう気持ちが強い」と西岡。年齢が近い添田監督とは共通の話題も多く、西岡によるとチームは「いい感じのゆるさ」でまとまっている。試合中も監督のアドバイスは最小限で、選手主体に試合をさせている様子だ。添田監督率いる新生日本代表が、初戦からチームカラーを打ち出し、快勝で船出した。
(日本テニス協会広報部)
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