[シングルス第2試合]
○錦織圭 6-4,6-4 ●ニコラス・メヒア
■相手のサービスゲームを各セット一度ずつ破り、自身のサービスゲームはすべてキープと、錦織が手堅い試合運びで快勝した。相手のファーストサーブに手こずる場面もあったが、セカンドサーブを攻めて重圧をかけた。メヒアも安定感のあるグラウンドストロークで粘ったが、攻守とも錦織に一日の長があった。
■「緊張した中での出だしだったが、まあまあ、思っていたくらいのテニスはできた。もうちょっとリターンを入れ、ミスを減らして、攻めたかったが、久しぶりの日本の試合で、お客さんも入っていたし、デ杯ということもあって、ちょっと緊張感はあった。その中でも、きっちりプレーして、大事な所を取って2セットで勝てたのはよかった」。破顔一笑というわけではなかったが、第1試合に続く連勝で責任を果たした安堵感がにじんだ。
■敗れたメヒアは「タフな試合だった。なすすべがなかった」とうなだれた。錦織の早いタイミングで捕らえるショットが相手の返球を狂わせた。ときおり目が覚めるようなバックハンドのダウン・ザ・ラインも決めた。サーブも含め、四大大会復帰戦となった全仏やウィンブルドンに比べ、出来は数段上だった。だが、「苦労した所があった。なかなか思うようにプレーできなかった」と自己採点は案外、辛めだ。
■調子の良さを実感し、「いいプレーができるはずだ」と期待値が高かった。それが「ちょっとしたミスが多かった。6-2、6-2で勝てた試合」という反省につながった。このデ杯は、勝てばいいという試合ではない。いいプレーをして、その後の個人戦につなげる狙いもある。低めの自己採点から、逆に、本調子まであとひと息という、錦織の手応えが読み取れた。
■日本の添田豪監督「二つの対戦ともランキングは日本の選手が上だが、デ杯に長年かかわり、選手としても経験し、難しい試合になると思っていた。それでも、二人の強さ、頼もしさを感じた。苦しい場面でも最後は取り切るのは、ランキングが高いとかではなくて、経験とか強さが出たのだと思う。チームのみんなにも、そういった頼もしさを感じさせた試合だった」
■コロンビアのアレハンドロ・ファジャ監督「日本チームはとてもいいプレーをした。そういう選手に勝つのは難しかった。あきらめず戦ったが、日本の選手は経験豊富だった。ただ、デビスカップはまだ終わっていない。作戦を考え、一歩一歩、なんとか良い結果に結びつけられるように頑張りたい。その可能性もあると思う」
(日本テニス協会広報部)
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