[シングルス第2試合]
○ジェーコブ・ファーンリー 6-3,6-3 ●錦織圭
■デビスカップ初出場のファーンリーが素晴らしかった。錦織は昨年11月の初対戦ではストレートで勝っていたが、「アグレッシブに来られたら危なかったなっていう印象もある」と力量を認めていた。今回の再戦で、ファーンリーはサーブを柱に、まさに攻撃的に世界ランク元4位に挑んできた。12本のエースを決め、ファーストサーブ時のポイント獲得率は79%に達した。セカンドサーブも攻撃的で、第1セットのセカンドサーブ時のポイント獲得率は88%。得意の先制攻撃を封じられた錦織は後手に回った。
■相手のサーブについて錦織は「ファーストサーブは散らしてきた。得意な場所はなんとなく読んでいたが、それ以上にちゃんと振り分けてきた。セカンドサーブは速かった。もうちょっと攻めていけるかと思っていたが、下がって打ったり、前の対戦と変えなきゃいけないことが多かった」と舌を巻いた。
■決定的だったのは、自身のサーブの調子が上がらなかった点だ。「サーブが入らず、それにかなり苦戦した感じ。リズムがなかなか作れなかったのは、それが大きな原因だったと思う」と錦織。2セットで4度、ブレークを許した。第2セット序盤、この試合で唯一のブレークに成功したが、すぐにブレークバックを許し、主導権を手放した。
■「そもそも、あまり感覚をつかめず、最後まで気持ちよくプレーできなかった。もう少し我慢してつないだり、作戦を変えたりできればよかったが、それをする間もなく負けてしまった感じ」と苦闘を振り返った錦織。苦しんでも、必ずどこかで勝機を見出す試合巧者も、この試合では、なすすべなく敗れた。
■デ杯初勝利のファーンリー「自分のプレーには満足している。デ杯デビュー戦でもあり、とてもうれしく思う。結果として、イギリスに1勝をもたらすことができた。当然ながら緊張したが、不思議なことにコートに出たらリラックスできた。サポートのスタッフや監督のレオンがプレッシャーを感じないようにしてくれた」
■日本の添田豪監督「1勝1敗ということで、明日が決戦。もう終わったことなので、明日に向けて切り替えていくだけだと思う」
■英国のスミス監督「第1日をこのように終えることができて喜ばしい。とてもいいムードだ。第1試合もいい試合はできた。いくつかチャンスがあり、それをものにできなかったことが勝敗を分けた。西岡がとてもいいプレーをした。2戦目のジェーコブはデ杯デビュー戦だったが、経験豊かで、とても質の高い選手であるケイに勝てたことは大きな成果と称えられる」
(日本テニス協会広報部)
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