[ダブルス]
○シモーネ・ボレリ/ファビオ・フォニーニ 7-5,6-7(4),7-6(3),7-5 ●マクラクラン・ベン/内山靖崇
■イタリアが第2日のダブルスで切り札を出してきた。パオロ・ロレンツィに代えて、前日のシングルスでダニエル太郎と5セット、3時間56分の試合を戦ったフォニーニを使ってきた。ボレリ/フォニーニは15年の全豪男子ダブルスで優勝という実績を誇る強豪ペアだけに、最終日にシングルスが予定されるフォニーニをあえて起用して、ダブルスで1勝を取りに来た。
■イタリアペアは実力通りのプレーを披露した。パワフルなボレリのフォア、フォニーニの多彩なショット。ベースラインからのプレーを軸に展開して、4セットで日本にブレークを1度しか許さなかった。ただ、マクラクラン/内山の2人も強力なサーブとネットプレーで挑み、互角の戦いを演じた。第3セットは6-5とリードして迎えた第12ゲームのボレリのサービスで、再三、リターンダッシュで相手にプレッシャーをかけて、2度のセットポイントを握った。第4セットでも5-5からの第11ゲームでもブレークのチャンスをつかんだ。ただ、そこからあと1ポイントが遠かった。その1ポイントが四大大会優勝ペアとの力の差だった。
■1年前まで、錦織圭というエースを擁する日本は、ワールドグループの戦いでシングルス3勝を目標に掲げていた。ダブルスでは世界の壁を感じていた。それがマクラクランの登場で様変わりした。岩渕監督は「(ワールドグループという)このレベルで、ダブルスで初めて勝負できた、勝ちにいった試合だった」と話した。勝敗は紙一重で黒星に転じたが、2人はまだ25歳。「この経験は次に生かされると思う」。岩渕監督の期待が膨らんだ強豪ペアとの3時間37分の大接戦だった。
(広報委員会)