The 99th All Japan Tennis Championships

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全日本テニス選手権99th

  2024年10月4日(金)~13日(日)(予選:10月2日(水)~)

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【2020/11/1】男子シングルス決勝では中川直樹が今村昌倫を圧倒

【2020/11/1】男子シングルス決勝では中川直樹が今村昌倫を圧倒

[男子シングルス決勝]
○中川直樹(橋本総業ホールディングス) 6-1,6-2 ●今村昌倫(慶應義塾大学)

■中川はフラット系の速いサーブにスピンやスライスも交ぜ、相手にリターンを自由に打たせなかった。コロナ禍によるツアー中断期間に最も向上したのが、このショットだ。トレーニングでパワーが付き、速度が増した。回転をかけたサーブはもともと得意だが、「速いサーブを交ぜて緩急をつけられるようになった」。中川は「フォアハンドを軸に展開するテニスだったが、そこにサーブが加わってきている」と自身の戦力充実を実感している。

■サービスエースは計7本。大事なのは、エースの本数より、サーブからいかにたたみかけるかだ。その判断の早さも、二の矢三の矢の厳しさも、中川は出場選手で頭一つ抜けていた。サーブで主導権を握り、ラリーの3球目あるいは5球目で仕留める--世界のトップレベルの男子が実践するテニスを披露した中川が、大学生の今村を終始圧倒した。

■今村にとって、有明コロシアムのサーフェスが準決勝までプレーした室内コートより速かったのは気の毒だった。タッチを生かして緩急を操る選手だが、タイミングが微妙に狂い、得意のカウンターが不発だった。ただ、今村のプレーが精度を欠いたのはサーフェスのせいばかりとは言えない。「後手後手で、守るばっかりの展開に持っていかれたのが苦しかった」と今村。この言葉からは、相手の展開の早さについていけなかった戸惑いが読み取れる。

■盛田正明テニス・ファンドの奨学生としてIMGアカデミーで腕を磨いた中川。14年全米オープン・ジュニアのダブルス優勝など実績を積み、将来を期待されたが、プロ転向して早々に右ひじを故障、その後も右手首を手術するなど、その歩みは順風満帆とはほど遠い。ジュニア期を含めて初の全国タイトルがこの全日本選手権だった。23歳はようやくスタートラインに立った。現在の世界ランキングは686位。次の目標はチャレンジャー優勝、さらに2年後にはATPツアーに定着していたいという。「もっと自分はできると思っている。サーブとフォアハンドを軸に、もっと展開できる」と中川。この武器が道を切り開くに違いない。

(広報委員会)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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