The 99th All Japan Tennis Championships
三菱電機ビルソリューションズ 全日本テニス選手権99th
[男子シングルス1回戦] ○鈴木昂(エキスパートパワーシズオカ) 6-2,6-7(10),ret. ●松井俊英(ASIA PARTNERSHIP FUND)
■「なかなか気持ちが入ってこないというか、久々というのもあったのか自分のリズムがイマイチよくなかった」。まさに試合勘を失っているという言葉が当てはまる、序盤の松井のプレーだった。コロナ禍で、昨年1月に豪州のチャレンジャーに出たのを最後に、シングルスでは21カ月もツアー公式戦から遠ざかっている。第1セット第6ゲーム、エアポケットに入ったようにサービスゲームを落とし、そのままセットを失った。
■だが、43歳の超ベテランはネジを巻き直した。「このまま簡単にいったら面白くない。(ライブ配信で)見ているかたもいるし、少し頑張ってみるか」。松井はネットプレー、鈴木はグラウンドストロークと好対照のスタイルが火花を散らし、第2セットは互角の展開になった。タイブレークで相手のマッチポイントを4度しのぐ粘りを見せた松井が、このセットをもぎ取る。しかし、これが今日できる精一杯のプレーだった。このセットの終了時に左足首の治療を受け、結局、棄権を申し出た。「びびってやめたというか、大事をとって」と松井は軽傷をアピール、エントリーしているダブルスには出場するつもりだという。
■1年1年が勝負のベテランにとって、昨年からのコロナ禍の影響は大きかった。万が一にでも感染すれば、一緒に暮らす家族も心配だ。海外遠征は控えていたが、ランキングが落ちるのを見ているだけでは「(競技人生が)強制終了になってしまう」と、この秋、欧州に遠征した。出場できたのはダブルスだけだったが、チャンスがある限りシングルスにも出場していくつもりだ。「もうちょい頑張れるんじゃないですかね。今日もまあまあよかったんじゃないですか? 自分で言うのもなんですけど」。少し斜に構えた“松井節”に込めたのは、現役世界最年長ATPランカー(983位)の意地だろう。
(日本テニス協会広報部)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから! http://www.jta-tennis.or.jp/tennisfan/tabid/105/Default.aspx
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