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【女子シングルス準々決勝】
〇清水映里（東通産業）　６－２、６－０　●小堀桃子（橋本総業ホールディングス）

■早大３年だった１９年のベスト８が全日本での最高成績だった清水は、準々決勝を何とか乗り越えたい「壁」に例えた。しかも、同年代でジュニア時代から勝ったことがない第４シードの小堀との対戦。ただ、連敗している相手ではあったが、「プロになってからは対戦していない」とも思っていた。以前は弱点と見られる狙われることの多かったバックハンドも強化してきた。「攻撃の質が上がって、自信を持って打てるショットが増えた」。以前よりも着実にレベルアップしている自分を試す格好の舞台だった。

■試合は清水にとって意外な展開だった。「低い弾道が得意な相手だったので、高さを使ったプレーを展開していこう」と考えていた。だが、小堀が清水の予想以上に強打の打ち合いを挑んできた。強打で応じた清水が得意のフォアでラリーの主導権を握った。左利きの清水がフォアのラリーで小堀を振って、甘い返球はダウンザラインにウイナーを見舞った。小堀がバックを狙ってきても簡単にポイントは許さず、逆にカウンターを決めた。

■試合は第１セット第５ゲームからは清水が１０ゲームを連取した。第２セットで清水が最初のブレークを果たした直後の第３ゲーム。清水にミスがでて小堀に４度のブレークポイントを許した。ここでブレークバックされれば試合の流れが変わりかねない場面だったが、集中を高めた清水が小堀の攻めを押し返し、最後はサービスエースでピンチを乗り切った。気落ちしたように小堀はここから簡単なミスが増えて、一方的な流れとなった。

■第２セット中盤までは互いに譲らぬラリー戦が展開された。「スコア以上にポイントは競っていた」と言う清水。その競り合いの中で、「ゲームを取りきれたのは、昔より強くなったのかなと思う」と自分のプレーに自信を深めた。一つの「壁」を突破した清水は、新たな目標を問われると、「全日本には優勝を目指してきた。一戦ずつチャレンジしていきたい」と応じた。清水の前の「壁」はあと２枚だ。

（日本テニス協会広報部）

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから！
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