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［女子シングルス１回戦］
○藤原里華（北日本物産）　6-4,6-2　●山外涼月（Club MASA）

■過去2度優勝のベテランと2012年準優勝者という、1回戦にはもったいないような対戦は、予選を勝ち上がった35歳の藤原が終始優位に進めて勝利した。サーブやフォアハンドの一撃の破壊力は山外が勝るが、藤原は鋭いリターンと軽快なネットプレーでプレッシャーをかけ、ミスを誘った。「わりあい思い通りのプレーができた」と納得の笑顔だった。

■体がシェイプされ、はつらつとした動きができているのは、本人が「革命」というほどの変化があったからだ。元世界84位は長年、いくつもの故障に苦しんでいたが、新しいトレーナーに出会い、ボールを打てないほどの痛みがなくなったという。3月から拠点を福岡に移して寮に住み、食事や体の姿勢など日常生活のすべてを理論的な観点から見直すとともに、テニスのフォームもケガにつながらないようなものに変えた。「苦しくてしょうがなかったのが、楽しくてしょうがない。体が動けているし、過去10年よりこの半年の成長の方がすごい」と話す口ぶりにも充実感がにじむ。

■全日本のシングルスに初出場したのはちょうど20年前。2001年と2011年に頂点に立っているが、今回は大会の位置づけも違う。「結果というよりは、けがで苦しんでいる選手やジュニアに、ボロボロだったのがここまで復活できるんだというのを見てほしい。私もまだまだ進化していきたいし、トップの選手と対戦して自分のプレーを引き出して楽しみたい」。まずは、第2シードの加藤未唯との2回戦がその試金石になる。

（広報委員会）

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから！
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