[シングルス第2試合]
○西岡良仁 6-4,6-3,6-3 ●ミルジャ・バシッチ
■感触が良くないのか、タイミングが合わないのか、いずれにしてもバシッチが違和感を持ちながらプレーしているのが容易に見てとれた。持ち直したと思っても、すぐ元に戻った。最初の2セットは西岡がともにワンブレークで連取した。第3セットは2-1から初めてサービスゲームを落としたが、すぐにブレークバック。終始、西岡ペースで試合が進み、1時間53分で決着、日本の2連勝となった。
■バシッチは「西岡に勝つには攻撃的にやらなければと思っていたが、うまくいかなかった」と振り返った。第1セット4-4のときに雨足が強くなり、15分以上プレーが中断、選手はコートで待機した。「影響がなかったとは言えない」とバシッチ。そこから西岡が5ゲームを連取、一気に流れを引き寄せた。バシッチの側にはもう一つ不調の要因があった。「ボールがあまり跳ねず、少し柔らかく感じた。慣れることができず、うまく合わせられなかった」。
■ただ、一方的な試合になった最大の要因は西岡の巧みな戦術にあった。「同じ打点で打ち続けると、彼のようなタイプはタイミングが合って(良いショットが)入ってくる。色んなボールを交ぜることは意識した」。高い軌道のフォアを打ち、相手が苦手にしている高い打点で捕らせた。それを嫌がって西岡のバックハンド側に打ってきても、「バックハンドは得意なので、ありがたかった」。西岡が相手のプレーを見切り、翻弄した。
■ランキングを見ればバシッチの79位に対し、西岡はケガの影響で170位に落ちている。だが、「僕も一回、50位台に行っている。勝たなくてはいけない相手と思ってプレーした」と西岡。相手の研究と自分自身のマインドセット、試合の中での分析、そのすべてがうまく噛み合い、大差の試合となった。
(広報委員会)
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