[シングルス第3試合]
○ダニエル太郎 6-0、7-5 ●ドラゴス・マダラス
■マダラスは世界ランク300位台の24歳だが、昨年から今年にかけてITFの1万5000ドルの大会で7勝を挙げているプレーヤー。ダニエルは「すごい武器があるわけじゃないので、少し安心していたが、ITFであれだけ優勝しているので、いつチャレンジャーに来て勝ち始めてもおかしくないレベルにある。気を抜いたら危険な相手」と警戒してコートに入ったという。
■腰を据えたラリー戦で相手のミスを引き出した。威力を増したサーブも冴えて、第1セットは6ゲームを連取した。ただ、第2セットでダニエルの危機感が現実になりかけた。第2ゲームで初めてゲームを取ったマダラスのショットに勢いが出てくると、「相手がレベルを上げてきた時、自分は引いてしまった」というダニエルにミスが増えた。ここから2連続でブレークを許し、ゲームカウント1-4と離された。第6ゲームの相手サーブでも3ポイントを連取され、1-5とされる寸前まで追い込まれた。「あの時は(引いてしまったことを)自分の中では怒っていた。でも、冷静にゲームを進めていけば、2セット目も取れるかもしれないとも考えていた」。気持ちを切らさず、持ち味の粘りを取り戻して、このセットの逆転につなげた。
■前日にE・イマーと対戦して、改めてデ杯の重圧を感じたというダニエル。「昨日は痛い負けをデ杯で喫したが、いい経験だったと思う。今日は、試合前のプレッシャー、怖さから逃げないで、何に集中しなければならないかを考え、気持ちを整えてコートに入ることができた」。錦織圭と西岡良仁が欠場し、ナンバーワンの立場で出場した国別対抗戦は、これからのツアーにも生きる貴重な経験になる。
(日本テニス協会広報部)
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