[男子シングルス]
■2008年、09年大会を連覇した添田豪が第1シードに座る。2年前にもエントリーしていたが、その時は体調不良で欠場しており6年ぶりの出場となる。全日本を連覇した後はこの時期、海外のツアーを優先させてきたが、31歳になって新たな気持ちで全日本のタイトルに挑む。世界ランクは100位台に下がったとはいえ、安定したストロークからの展開力は健在で、優勝候補の筆頭に挙がるのは間違いない。「打倒・添田」の一番手が第2シードに入った内山靖崇。若手というイメージの強い内山ももう23歳になった。今年と同じ第2シードだった昨年は、準決勝で江原弘泰に粘り負けしており、タイトルに賭ける思いは例年以上に強いはずだ。前回大会でノーシードから優勝した江原は、今年に入ってランキングを上昇させて、連覇を狙う今回は第3シード。順当に勝ち上がれば、準決勝で再び内山と対戦することになる。
■20歳の斉藤貴史、19歳の越智真が実力者の並ぶシード選手に名前を連ねた。ノーシードだった前回大会でベスト4の斉藤は、着実に結果を積み上げて第7シードに入った。越智は昨年、予選2回戦でベテランの鈴木貴男に敗れて本戦出場を逃していて、今回が初めての全日本。先月、ITFフューチャーズで初優勝、翌週もベスト4と調子は上がっている。
[女子シングルス]
■優勝経験者の名前はなく、誰が勝っても初優勝となる。前回準優勝の澤柳璃子が欠場し、決勝経験者も波形純理、山外涼月、瀬間詠里花、今西美晴の4人だけと、ある意味、新鮮な大会となった。トップシードの桑田寛子は早稲田大でインカレを3連覇した24歳。第2シードだった前回は準々決勝で澤柳に敗れ、全日本の最高成績は大学2年のベスト4だ。ITF女子サーキットで4勝、今年の全豪では予選決勝(3回戦)まで進むなど力は上がっており、全日本のタイトルに照準を合わせる。第2シードの加藤未唯は昨年の全日本室内を制して、二つ目の「全日本」を狙う。前回大会では優勝した江口実沙に準々決勝で敗れているが、今季は全米で四大大会の予選に初挑戦、世界ランクもトップ200入りを果たして上り調子で有明に入っている。
■第3シードの波形は女子で出場選手中最多となる15回目の出場。決勝まで進んだ07年の後、09年、11年、13年とベスト8に進んでいる息の長いプレーヤーだ。11年準優勝の第4シード瀬間詠は、13年は準々決勝、14年は準決勝でその年の優勝者に敗れ、悔しさはひとしおだったはず。雪辱を期す今回は、2年ぶりにITF大会で優勝を果たして臨んでいる。
※写真は楽天ジャパンオープン時のもの
(広報委員会)