サプリメント使用のリスク
サプリメントが原因とされるアンチ・ドーピング規則違反が、世界中で報告されています。サプリメントや栄養ドリンクは、医薬品とは異なり、法律上では「食品」に分類されます。「食品」には、商品の成分表に全ての原材料を記載する義務がありません。つまり、ラベルやパッケージに表示されていない禁止物質が、その製品に含まれている可能性があります。もし、表示されていない禁止物質が原因で、アンチ・ドーピング規則違反に問われても、アスリートはその責任をアスリート自身でとらなくてはなりません。表示されていない、確認できない禁止物質が入っている可能性があるリスクを十分に理解したうえで、そのサプリメントや栄養ドリンクがアスリート自身に必要なのかを判断することが求められます。
そのリスク軽減の一助として、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は、『スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン』を公表しています。ただし、そのガイドラインは、「リスクの低減のための指標」を提供するものであって、完全なる安全を保証するものではないことを理解して利用することが求められます。
スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン(2019年3月31日)
- 事業者は、規定の生産施設審査の認証を受ける。
- 事業者は、製品の分析を定期的(年に1回以上)に実施し、その分析結果を公開する。
- 製品分析機関は、、試験所・校正機関の第三者認証であるISO/IEC17025の認定を取得していることが望ましい。
- 従前のJADA サプリメント分析及び認証プログラムにおいては、認証マークが設定されていたが、本枠組みでは認証マークは設けない。
左例のような分析機関のアンチ・ドーピング認証マークをサプリメント販売者が製品に添付して安全性を提示して販売している。
「リスクの低減のための指標」を提供するものであって、完全なる安全を保証するものではない
⇒サプリメントの使用はアスリートの自己責任
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