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【橋本総業全日本選手権】女子シングルスは桑田寛子が初優勝  > 続きを読む

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【橋本総業全日本選手権】
(10月31日~11月8日・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園)

[女子シングルス決勝]
○桑田寛子(島津製作所) 6-2,6-3  ●瀬間詠里花(橋本総業)

■桑田が持ち味の攻めのテニスを最後まで貫いた。第1シードとして優勝するのは簡単ではないが、全5試合にストレート勝ちという充実の内容。7度目の挑戦で初めて頂点に立った24歳は「自分のプレーをやり切って、自分からポイントを取りに行けた。それが勝利につながった」と納得の笑顔を見せた。

■決勝はコロシアムの雰囲気も違い、試合の入り方が難しい。だが、「インカレの決勝ぐらいの気持ちで」と話していた桑田は早大時代のインカレ3連覇の経験を生かしたように落ち着いていた。気負っていたのは、4年前に準優勝で終わっている瀬間の方だった。最初のサーブでダブルフォールトし、ストロークにも伸びを欠いていた。最初のヤマ場は、両サイドに振って攻めていた桑田が3-2でリードしていた第6ゲームだった。劣勢の瀬間は自分を盛り上げるかのような声を出しながら、1本1本のショットを放つ。瀬間の粘り強さか、桑田が攻め切るか。緊迫した空気の中、ラリーが続き、8度のデュースの末に桑田がキープした。勢いに乗って次のゲームをブレークし、ラブゲームで締めた第1セットの最後のポイントは、意表を突くサーブアンドボレーだった。

■第2セットも4-1と優位に進めていた第1シードだが、「あと2ゲームと思ってしまって」とわずかに隙が生まれた。2ゲームを続けて落とし、流れは完全に瀬間に傾いた。だが、ここでコート上に雨がぱらつき、一時中断。瀬間は勢いをそがれ、再開後の桑田は持ち前の積極性を取り戻して、押し切った。159センチの桑田は一撃のパワーに優れているとは言えない。しかし、両コーナーを突いて相手の体勢を崩すことができていた。その分、瀬間の返球は真ん中辺りに集まり、桑田が叩けるチャンスは多かった。プロ3年目の今季はトレーナーが同行し、食事にも配慮した結果、筋量は変わらずに体重を落とすことに成功したという。動くスピードも増したと考えられる。過去2勝していた瀬間も「自分の100 パーセントは出せたけど、桑田選手にそれを上回られた」と脱帽した。

■ジュニア時代に目立つ実績はなかったが、地道な積み重ねで「プロになる時に日本一になることは目標にしていた。一つ達成できた」と桑田。一方、世界ランキングは約1年前の152位から228位に下がっており、世界での経験はまだまだこれからだ。日本一の満足感に浸ることなく、「一つの自信としてこれからのテニスにつながるし、世界につながる。もう一つ上の目標を」と気持ちを新たにし ていた。

【準優勝した瀬間詠里花のコメント】 「(中断は)流れも悪くなったが、負けた原因はそれだけじゃない。4年前は勝てそうで自分が引いてしまって負けた。今日の負けは桑田選手がすごくよかった。自分の中ではやりきった。もうちょっと自分のテニスを磨いていければ」 

(広報委員会)

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