【全仏オープン】
(5月22日~6月5日・パリ、フランス)
[混合ダブルス決勝]
○柴原瑛菜/ウェスリー・コールホフ(オランダ) 7-6(5),6-2 ●ウリケ・アイケリ(ノルウェー)/ヨラン・フリーゲン(ベルギー)
■柴原がグランドスラム初タイトルを手にした。青山修子と組んだ女子ダブルスでコンビネーションや技術を磨き、頂点を目指したが、SNSで連絡を取り合って初めてペアを組んだコールホフとの混合ダブルスで先に栄冠をつかんだ。そこが、ペアのプレーが噛み合って化学変化が起きるダブルスの妙味だろう。
■対戦相手の男子選手の情報はコールホフが教えてくれた。どのショットもうまくこなすパートナーを信頼し、柴原は自分のプレーに集中した。コールホフが「僕たちのサービスゲームの強み」と褒めたのが柴原のサーブだ。女子のサーブは混合ダブルスで弱点になりやすい。しかし、「サーブをするのが楽しみだった」という柴原は、この決勝で一度もブレークを許さず、マッチポイントでは鮮やかなスライスサーブのエースを決めた。柴原は今季、シングルスにも力を入れ、サーブの練習量を増やしたが、その効果が出た形だ。
■対戦相手は女子のアイケリがキーパーソンで、動きがよくテクニックに長けた選手だったが、柴原もネットでの攻防で引けをとらなかった。第1セットは5-3からコールホフのサービスゲームを落とし、5-5に追いつかれたが、タイブレークでものにした。第2セットは3-1から男子のフリーゲンのサービスゲームをブレークしてリードを広げ、危なげなく逃げ切った。
■「とてもうれしい。グランドスラムタイトルを取るという夢がかなった。まだ実感がわかないけれど、すごくうれしい」と柴原。コールホフは「2度目(前回は男子ダブルス)のグランドスラムの決勝で、やっとトロフィーを手にすることができた。とても満足している」。コートでも記者会見場でも、二人の笑顔が消えることはなかった。
(日本テニス協会広報部)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
http://www.jta-tennis.or.jp/tennisfan/tabid/105/Default.aspx