【全豪オープン】
(1月18日~31日・メルボルン、オーストラリア)
[女子シングルス3回戦]
○ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ) 6-1,6-1 ●大坂なおみ
■「一番大きなコートで試合をしたい」という願いはかなったが、内容も最高とはいかなかった。2回戦で腹筋を痛めた影響が残り、サーブを全力で打つことができなかった。序盤から硬さも見られた。「もう少し楽しむべきだった」。記者会見でもコートでもほとんど表情を変えない大坂だが、さすがに落胆の色は隠しようがなかった。
■アザレンカも盤石で、大坂に自分のゲームをさせてくれなかった。前哨戦のブリスベンを制し、今大会もここまでの2試合で失ったゲームはわずか3と絶好調。初対戦の大坂の潜在能力を警戒したのか、立ち上がりは硬さが見られたが、すぐにリズムをつかんだ。1、2回戦で効果的だった大坂のバックハンドのダウンザラインにも、すぐに対応してきた。相手コートにスペースを作れない大坂の返球は徐々に甘くなり、アザレンカのストロークの餌食になった。
■「守備的になりすぎたかもしれない。ひどいスコアになってしまった」と苦笑の大坂。ブリスベンから今大会の2回戦まで、シーズン開幕からすでに13試合をこなした疲れも影響しただろう。吉川真司ナショナルコーチは「いい経験をした」と、力を発揮できなかった18歳をかばった。大坂も英語での質疑で同じ言葉を使った。「こういう負け方で、逆によかったのかも。多くを学べたし、いい経験になる」。この大会では予選から1試合ごとにうまくなった。伸びしろの大きさは予想がつかない。女子ツアーの台風の目になる、そんな予感を抱かせるナオミ旋風だった。
(広報委員会)