【シングルス決勝】
〇伊藤あおい(SBCメディカルグループ)[4] 7-5,6-4 ●Wei Sijia(中国)[2]
■「観客の方がたくさん来ていて、珍しくちょっと緊張しました」という伊藤が立ち上がりで2ゲームを連取された。昨年香港で対戦した時と比べて、Weiが強打で攻め込んできた。「押されてましたね。予想よりタイミング速くて、前と変わっていてびっくりしました。あれが続いたら第2セットから頑張ろうと思った」。ただ、徐々にWeiにミスが出始めた。「1-4ぐらいから相手のミスが多くなってきたので、いけるかなって思った」。伊藤が5-5から相手サーブを破ると、続くサービスではWeiのドロップショットを巧みに切り返すと、最後はロブで前にきたWeiの頭を抜いて第1セットを先取した。
■第2セットは北寄りの強風が両選手を翻弄した。サービスキープで2-2となった後は互いにブレークが続いた。「結構難しくて、風上は結構ポイントを取れるんですけど、ミスしてしまうときはすごくミスが多くなってしまう。逆に風下は相手がミスしないと本当にゲームもポイントも取れないような状況になっちゃう。相手の調子に左右されるところが結構あったので、難しかったです」。5ゲーム連続でブレークが続いた後、5-4からの伊藤のサーブではWeiが自滅した。「それまでなかったリターミスをあの場面だけで3回やってくれた。運が味方しました。しかも最後の最後で風がびゅんって吹いてくれて」。マッチポイントでは相手リターンが大きくベースラインを越えて、伊藤の優勝が決まった。
■「集中力を切らさずに、風に負けないよう頑張って打ちました。優勝できると思ってなかったので自分が一番驚いてます。びっくりです」。伊藤にとって予想以上の結果だった。この大会ではシングルスとともにダブルスにも出場、「雨の影響もあって、ダブルス含めて1日3試合の時とかは結構体力面できつかったんですけど、それでもきっちり勝てたので、すごい自信にはなりました」。フォアのスライス、ロブなど小技を使って相手のペースをかき乱す「曲者」伊藤のプレーが輝いた一週間だった。
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【ダブルス決勝】
〇小堀桃子(橋本総業ホールディングス)/清水綾乃(Team LB)[2] 4-6,6-4,[10-3] ●Lian En Shuo/Tsao Chia Yi (中華台北)[1]
■小堀桃子「1回戦からどうなるかわからないような試合だったので、 一つひとつという感じで2人で頑張ってきて、最後はいい形で終われたので良かった。(決勝も)2人で力を合わせて、悪い時はもう1人がいい流れに持ってこられた」のでよかった。去年は同じコートで、そしてまた去年も風が強くて、似たようなコンディションの中、今回は同じこのコートで優勝することができてうれしい」
■清水綾乃「今日はすごく風も強くて、コンディションも難しかったんですけど、2人でこう声をかけ合いながら、いいプレーができたなと思います。初戦からすごく難しい試合が続いてたので、まさか優勝できるとは。少し驚きもあるんですけど、優勝できてとてもうれしい。私は群馬県が地元なので、本当にたくさんの温かい応援をいただいて頑張ることができた」
[ ]内の数字はシード順位
(日本テニス協会広報部)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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