■車いすテニス女子シングルス決勝で第1シードの上地結衣が第3シードの李暁輝(中国)に逆転勝ち、17年以来8年ぶり3度目のタイトルを獲得した。
[車いすテニス女子シングルス決勝]
○上地結衣 0-6,6-1,6-3 ●李暁輝(中国)
■上地が鮮やかな逆転勝ちで8年ぶりに全米の頂点に立った。第1セットは李が18本のウィナーを決めるなど優勢だった。上地はこの大会で取り組んでいる「前に入るプレー」がうまくいかず、一方的なスコアになった。トイレットブレークをとった上地は、ここから戦い方を変える。基本のポジションを下げたうえで、チャンスと見たら積極的に前に入って攻め込んだ。
■「居心地のいいゾーンを見つけた」という上地が、ラリーで優位に立つ場面が増えた。第1セットとまったく違う展開に、李はリズムを壊す。百戦錬磨の上地は、引き寄せた流れを最後まで手放さなかった。全豪、全仏に続く今季3個目の四大大会タイトルに、上地は「いいプレーをキープできて成績を残せたことは、すごくポジティブ」と喜んだ。
■準々決勝で元世界1位のデフロート、準決勝ではウィンブルドンの決勝で敗れた王紫瑩(中国)、さらに第3シードの李と、難敵との対戦が続いた。「ディーデに勝ったときは『まだ準々決勝なの?』と……。どのラウンドも大変だった」と上地は苦笑した。だが、こう続けるところが、この競技の第一人者だ。「車いすテニスのレベルをここまで上げられて本当にうれしい。勝つのは難しいが、選手同士、高め合っていることに感謝したい。もっといいプレーができればうれしいです」。
(日本テニス協会)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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