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【全米オープン】大坂なおみは第8シードのキーズに逆転で敗れる  > 続きを読む

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【全米オープン】
(8月29日~9月11日・ニューヨーク、米国)

[女子シングルス3回戦]
○マディソン・キーズ(米国) 7-5,4-6,7-6(3) ●大坂なおみ

■第2セットまで、土俵の中央で四つに組み合う展開が続いた。力のあるボールがコートを行き来する。鮮やかなウイナーもあったが、互いに力みすぎてのミスも目立った。第8シードも18歳の新星を強く意識していたに違いない。大坂も相手のショットに押されてミスが増えた。力のある者同士が激突したときだけに見られる緊迫感がコートを包んでいた。世界ランク9位と81位の対戦とは思えない、つばぜり合いだった。

■第3セット、試合が大きく動いた。大坂が2度のサービスブレークで5-1と王手をかけた。しかし、番狂わせを阻止しようとキーズが猛烈な勢いで追い上げてくる。背後には地元米国の観客の声援。ここまではウイナーとミスが背中合わせだったが、思い切りがよくなった分、ラインの内側にボールが収まる。大坂は「5-2、5-3、5-4と追い上げられて、わけがわからなくなってしまった」と振り返る。あっという間に、大坂の手から主導権が離れていった。

■それでも、5-4からのサービスゲームでは30-30までこぎ着けた。勝利まであと2ポイント。しかし、「とんでもないボレー」(大坂)でチャンスを逃してしまう。5-5に追いつかれて動揺した大坂が涙をぬぐう場面もあった。「駆けつけてくれた母に、勝つところを見せたかったから」。会見でその瞬間を振り返ると、また涙声になった。5-6からサービスキープでタイブレークに持ち込んだのが最後の抵抗となった。金星は幻と消えた。

■ナショナルチームの吉川真司コーチは「ゾーンに入っていたが、勝ちを意識して少し緊張してしまった」と突然の失速を分析した。めったに経験しないような逆転負けだが、大坂は「自分のよりどころになる何か、戦術を持っていたら、5-1からパニックになるようなこともなかった」と話した。試合終了から数時間が経ち、すでに教訓を見つけていた大坂。悔しい敗戦が、若い彼女の成長を促すに違いない。

(広報委員会)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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