【橋本総業ジャパンウイメンズオープン】
(9月12日~18日・有明テニスの森公園、東京都)
[ダブルス決勝]
○青山修子/二宮真琴 6-3,6-3 ●ジョセリン・レイ(英国)/アナ・スミス(英国)
■188センチのレイと173センチのスミスが組む英国ペア。4人が並んで立つと、155センチの青山、157センチの二宮は、レイの肩に届かないほどだったが、日本ペアは体格差をスピードで補った。サービスゲームでは、青山と二宮それぞれが前衛のポジションに入ると、思い切りのいいポーチに出てボレーを決めた。青山のポーチは2人の得点パターンだが、この日は、二宮の動きもさえて、大事なポイントで何度もポーチにとびだした。ネットで細かく動く小柄な2人は相手には目障りだったはず。英国ペアがリターンで何本もミスを積み重ねたのがその証拠だ。
■「昨日の準決勝から、二宮さんのトライする姿勢がでていた。それが今日の思い切りのいいプレーにつながったと思う。二宮さんに勢いをつけてもらった」。これがツアーのダブルスタイトル6個目となるベテランの青山が評価した。二宮は最後までラケットが振れていた。マッチポイントは二宮のリターン・ウイナーだった。
■2人がペアを組み始めたのは1年前から。「フェドカップや五輪を考えると、日本人と組んで勝つチャンスがあれば、それに越したことはないと考えた。二宮さんのプレーは対戦して知っていたので、私から声をかけた」と青山は話す。後ろで二宮がストロークで攻め、ネットにつく青山が決めるという、ペアの形が試合を重ねていくほどに固まってきた。
■ただ、ダブルスを得意とする青山は、二宮と違う大会を回っているときには別の選手と組んでツアーのダブルス決勝に進んでいた。二宮は「(パートナーは)私でなくてもいいのかなと悔しかった。でも、私にしかできないこともある。できることをしっかりやろう」と思い直したという。だから、記者会見では「ツアーの初タイトルを青山さんと一緒に取ることができてうれしい」という言葉が最初にでてきた。
■青山は「この優勝は、これから戦う上で自信になる。(ツアーで最上位の)プレミアや四大大会でも優勝のチャンスがあると実感できた」と手ごたえを口にした。二宮も「まだ上に舞台で勝つことが目標なので、これは通過点だと思っている」と話した。今年はポーランドのツアー大会で穂積絵莉(エモテント)/加藤未唯(佐川印刷)組も優勝している。日本の女子ダブルスは上昇気流に乗っている。
(広報委員会)