[女子シングルス4回戦]
○シモナ・ハレプ(ルーマニア) 6-3,6-2 ●大坂なおみ
■20歳の大坂には世界ランキング1位の壁を味わわされる試合となった。悪いプレーをしたわけではない。第1セットはラリーを支配する場面も多く、形勢が悪くなった第2セットも終盤まで集中を切らさず、食い下がった。しかし、過去2戦ともフルセットで敗れたハレプから、1セットも奪えず敗れた。サービスエースは5本のみ、相手に5度のサービスブレークを許した。トータルポイント(獲得ポイント)は70対55と大差がついた。
■3回戦でアシュリー・バーティ(豪州)から12本のエースを奪ったサーブが、得点につながらない。ファーストサーブ時の得点率は59%と伸びず、最後までリズムに乗れなかった。相手陣営に研究されたのか、3回戦では得点源だったワイドのサーブを封じられた。ストロークのアンフォーストエラーも目立ったが、土橋登志久フェドカップ監督は「ちょっとずつアウトしていたのは、ハレプのフットワークの良さと球際の強さによる」と、これを相手に強いられたミスと見る。
■「彼女のプレーが素晴らしかったので、悔いはない」と大坂。土橋監督も「決して悪いテニスではなかった。今回はあれが精一杯」と、むしろ終盤まで集中し、前向きな態度でゲームを進めた点を評価した。大坂は「もう少し前に入ってアタックしたかったが、全体的にはポジティブな印象の試合だった」と振り返った。常套句を使うなら、世界ランキング1位に良いレッスンをしてもらった79分間となった。
(広報委員会)