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【全仏オープン】混合ダブルスで加藤未唯、T.プッツに栄冠

【全仏オープン】混合ダブルスで加藤未唯、T.プッツに栄冠

[混合ダブルス決勝] ○加藤未唯/ティム・プッツ(ドイツ) 4-6,6-4,[10-6] ●ビアンカ・アンドレースク(カナダ)/マイケル・ビーナス(ニュージーランド)

■終盤に追い上げを許して第1セットを失った加藤とプッツ。第2セットは互角の展開になったが、中盤以降、ネットプレーを得意とする加藤の動きが冴え、セットを取り返した。マッチタイブレークでは、相手の男子選手のダブルフォールトで5-3。加藤が「すごく大きかった」と振り返ったように、これが大きな分岐点となった。さらにミニブレークで6-3。ここで加藤は「そのままいかないと、もしかしたら緊張する」と気を引き締め、8-3まで離した。相手も粘ったが、最後はビーナスのフォアハンドが力なくネットに掛かった。

■笑顔の加藤をプッツがやさしく抱き締める。今大会では二人のこんなシーンを何度も目にした。加藤は女子ダブルスで失格となり、ショックで「気持ちが入らない」状態に陥った。それを助けたのがプッツだ。加藤は準々決勝で「ティムがすごく助けてくれて、心地よくプレーさせてくれた」と話し、以後、試合後に必ずパートナーへの感謝を口にした。決勝の舞台では、プッツの献身に応えるように躍動した。失格の経緯を知るローランギャロスの観客も加藤を励ました。「私の名前を呼んでくれる人たちが多かった」と加藤。選手仲間を含む多くの人に支えられ、加藤が頂点に立った。

■「優勝は今の私にはすごく大きい。女子ダブルスに生かしたい。混合ダブルスでもどこかでチャンスがあると思っている」。1月にオークランド大会の女子ダブルスで通算3度目のツアー優勝を飾るなど今季好調の加藤が、さらなる飛躍を誓った。優勝会見の最後、プッツは加藤に顔を向け、こう話した。「君はここにいて、もう泣いていない。長い物語の良い終わりになったと思う」。 

(日本テニス協会広報部)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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