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【JAPAN WOMEN'S OPEN】土居美咲・奈良くるみが準優勝  > 続きを読む

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【JAPAN WOMEN'S OPEN】
(14日~20日、有明テニスの森公園)

[ダブルス決勝]
○チャン・ユンジャン/チャン・ハオチン(中華台北) 6-1, 6-2 ●土居美咲(ミキハウス)/奈良くるみ(安藤証券)

■結論から言えば、第1シードの貫禄を見せつけられた決勝だった。チャン・ユンジャンとチャン・ハオチンは先の全米オープンでベスト8だけでなく、前哨戦のシンシナティでは世界ナンバーワンペアのマルチナ・ヒンギス(スイス)とサニア・ミルザ(インド)を準決勝で破り、世界3位のペアのケーシー・デラクア(全豪)とヤロスラワ・シュウェドワ(カザフスタン)を決勝で破って優勝して今大会に入ってきた正真正銘のダブルスの強豪。2011年以来、久々のペアリングの土居と奈良には強すぎる相手だったのは確かだ。

■ダブルスで強いペアというのは常に相手と2対1の局面を作る。ストローク力やスピードなら、土居と奈良の方が上だが、土居や奈良にストロークで押し込まれそうな局面で、相手は必ずどちらかがフォローに入って2対1の形を作り、土居と奈良のチャンスの芽を摘んだ。その積み重ねがスコアの差になった。

■第1セットでは第4ゲームの奈良のサービスゲームがまず破られ、続く第6ゲームの土居のサービスゲームも破られて1-5とされての1-6。第2セットも日本ペアはサービスをキープできず、0-4とリードを許してしまった。

■「昨日の試合を少し見ていた」と話したのはチャン・ユンジャンだ。土居と奈良はサービスゲームでは様々なフォーメーションを駆使して相手に的を絞らせない形を作れていたのが、ここまで勝ち抜いてこられた理由の一つだった。「知らずに対戦していれば、最初は驚かされて、それにアジャストするのに時間がかかったかもしれない」とチャン・ユンジャンは言いながら、「事前に相手が何をしてくるのかを知っていて、準備できていたのが大きかった」と続けた。ただし、対策と言っても「特別なことはしていない」とも彼女は話してもいたのだが、「生きている限りはずっと一緒」というチャン姉妹のダブルスは、たとえ相手に崩されかけても文字通りの阿吽(あうん)の呼吸でお互いにスペースを埋めるように動き、タイミングを自在に操っては、日本ペアにリズムを与えなかった。隙がないダブルスというのは、こういうペアのことを言うのだろう。

■とはいえ、土居と奈良も手も足も出ない完敗だったというわけではなく、奈良は土居の、土居は奈良の武器を生かしてボールを動かし、ポイントを支配する場面も多く見られた。ジュニアのときは「二人でシングルスをやっている」ようだったと自ら話した二人のダブルスだが、お互いに経験を積み、それぞれの良さを引き出せるようになっていたのは確かだ。決勝の結果はペアとしての熟成度の差が出たが、今回の負けを嘆くよりも、4年ぶりのペアで決勝に勝ち残る土居と奈良の潜在能力の高さを評価したい。 

■「お互いに頑張ることですごく刺激になる」と奈良は土居との関係について話し、「ちょっと大きなことを言うようですが」と言いながら、「(全米オープンの決勝を戦った)(フラビア)・ペンネッタと(ロベルタ)・ビンチのようになれればいいと思う」と続けた。ライバルであり、友達でもある土居と奈良。日本のテニス界を牽引する二人の実力の確かさを証明したダブルスの準優勝だった。

(広報委員会)

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