【全仏オープン】
(5月26日~6月9日・パリ、フランス)
[男子シングルス準々決勝]
○ラファエル・ナダル(スペイン) 6-1,6-1,6-3 ●錦織圭
■ナダルは4回戦から中1日をはさんでの試合。一方、錦織は4回戦が2日がかりとなったため、この準々決勝まで3日連戦となった。試合前の錦織のコンディションは、100点満点で言えば「15とか20」だったという。故障はない様子だったが、昼過ぎに行った30分間の練習ではひと通りメニューをこなしたものの、体をほぐすような、軽めの内容だった。
■この状態で挑むには、ナダルは手強すぎた。錦織の調子は最初のゲームで読み取れたに違いない。それでも、終始、攻撃の手をゆるめなかった。錦織の動きに切れがないと見て取り、跳ねるスピンボールを軸に、クロスに逃げていくボール、深いボールで錦織にミスを強いた。反応が遅れ、正しくヒッティングポジションに入れない錦織は、攻撃守備の両面でショットの精度が上がらなかった。
■昨年のウィンブルドン、全米、今年の全豪でいずれもノバク・ジョコビッチに敗れたのに続き、またもBIG3の壁に跳ね返された。「体とメンタルは意外と大丈夫だとコート上で思っていた。でも、プレーがついてこなかった。アンフォーストエラーが増えて、悪い流れになった」と錦織。「戦術的にも彼のプレーに飲み込まれ」、序盤に大量リードを許した。
■完敗の中での光は、クレーコートシーズン開幕から苦しんできたショットの不調がこの5戦で改善されたことだ。「クレーでの戦いではここが一番良かった。ちょっとずつ上げていけた」。この手応えによって、「次の芝コートシーズンに向けてポジティブでいられる」と錦織。モンテカルロの初戦敗退を思えば、四大大会4大会連続8強入りを果たしたのは上々の成果だ。次こそ打倒BIG3を果たしたい。
(広報委員会)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
http://www.jta-tennis.or.jp/tennisfan/tabid/105/Default.aspx
「日本テニス協会公式ブログ」はこちらから!
http://jta.blog.so-net.ne.jp/